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労務アドバイス vol.025

過重労働について考える (2018.11.20)

 今月のトピックスでは、「過重労働について」をテーマに取り上げています。当事務所の顧問先でも、残業時間が大変多い事業所が多数あります。しかし、2019年4月(大企業)、2020年4月(中小企業)から、残業時間の上限規制が設けられることとなりました。具体的には、時間外労働の上限を年720時間、月100時間(休日労働含む)2~6か月の平均時間外労働を80時間以内にするという内容です。年720時間というと、月平均ですと60時間となりますが、1月あたりの原則の時間外労働の上限は45時間のため、45時間を超えて残業の必要がある事業場は、「特別条項付き」時間外労働・休日労働にかかる協定届を出す必要があります。なお時間外労働は、原則会社の業務命令で行うものですが、そのルールが形骸化し、管理監督者が業務の内容を把握せず、労働者の自己申告で運用されているケースも散見します。仮に自己申告で運用する場合も、労働者には、業務の内容や正しい残業時間数を申告させるようにしなければなりません。また、管理監督者は、部下の時間外労働について、その必要性、緊急性を十分に吟味し、やむを得ない事情によるものだけ承認すべきです。なぜならば、時間外労働の承認が甘いと、その分割増賃金を多く支払うこととなり、結果、賃金コストが高くなり、利益を圧迫することになるからです。現在中小企業では猶予されていますが、2023年には、60時間超えの時間外労働の割増率は最低5割増以上となります。また、長時間労働が常態化すると、心疾患、脳疾患、メンタル不調などを発症させるリスクが高まります。長時間労働が常態化し、なんら改善をせず放置した結果、上記の疾患を発症させた場合、使用者は安全配慮義務違反等に問われることになります。深刻な人手不足と、働き方改革は相反するものですが、今一度業務内容を仕分けし、業務内容や範囲を明確にし、優劣をつけたり、場合によっては業務をアウトソーシングするなど、知恵と工夫が必要でしょう。

 

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