【2012.11.15】    

<TOIPCS>
■ 「BYOD」ってご存知ですか?
−“Bring Your Own Device”=「私物モバイルの業務利用」−


◆ 「BYOD」とは?
 最近、スマートフォン、高性能ノートパソコン、タブレット等の業務利用が増えてきているようです。特に、私物のモバイル機器を業務に利用することを「BYOD」というそうです。「BYOD」は、“Bring Your Own Device”の略で、「私物モバイルの業務利用」という意味です。

◆ 企業のメリット
 2005年の個人情報保護法の施行以来、個人のモバイル機器の利用については「原則禁止」とする企業が大半でした。しかし、すでに世の中の状況は変化しており、個人所有の機器を利用することによる企業のメリットもあります。
 (1)企業支給のものより個人所有のもののほうが高性能であることが増えた
 (2)自宅や外出先でも、「クラウド型サービス」が利用可能なことが多くなり、端末の種類を問わず利用できるようになった
 (3)モバイル勤務環境を構築しやすくなったため、緊急時の事業継続性が確保できる
 (4)セキュリティー技術、管理ツール・サービスの発達により、利便性を損なわず安全にBYODを導入出来る環境が整ってきた使い慣れた機器を利用することで、従業員の業務効率やモチベーションのアップにもつながります。

◆ 企業のリスク・課題
 しかし、利用にあたっては、企業検討すべき課題も当然ながらありますし、導入にあたっては、従業員に対する情報管理教育の実施や内部規程の整備が前提となります。
 (1)個人情報・機密情報等の情報漏洩、ウイルス感染等のセキュリティー対策
 (2)「いつでも」「どこでも」業務活動ができる状況についての勤怠管理
 (3)利用する機器内にある従業員のプライバシー情報の取扱い
 (4)端末購入費や通信費に対しての補助が必要か
 (5)IT管理者の知識向上、機器のアップデート等のコスト

◆ 真剣に検討すべきとき
 日常生活や諸官庁の届出まで、IT化は加速度的に進展しています。いつまでも「リスクが、リスクが・・・」と言って敬遠しているわけにもいかないのが実情のようです。そうした逃げの姿勢では、会社の事業活動は萎縮するばかりだからです。便利で業務効率を上げくれるBYODですが、「リスク」と「メリット」のバランスを慎重に検討しましょう。

close